50歳を前に、長年続けてきた教員の仕事を退職しました。
ずっとフルタイムで働き続けてきたので、自分でも「このまま定年まで行く」と思っていたし、そうであるべきだと信じていた部分もあります。
だからこそ、今の状況にはちょっと複雑な気持ちがあります。
「これがやりたい!」という明確な目標があったわけではありません。
ただ、心のどこかで「一度立ち止まりたい」と、ずっと思っていたのだと思います。
退職して1か月。
世の中はちゃんと平日の昼間も動いていて、家族は毎朝7時には出勤・登校。
そんな中で、
「こんな私でいいのかな?」
「収入はどうなるんだろう?」と不安や焦りを感じる日もあります。
でも、そんなふうに立ち止まってみたからこそ、今、少しずつ自分と家族に起きている変化に気づき始めています。
家をきれいに保つことの気持ちよさ
新築でこだわって建てた家。
でも、働き詰めの毎日では、土日に最低限の掃除をするのが精一杯でした。
今は、家族を見送ったあとに、毎朝掃除をする時間があります。
リビングやキッチンが整うだけで、ベッドメーキングをするだけで、
「こんなに気持ちが整うんだ」と、ちょっと驚いています。
インスタで朝のルーティン動画をあげられている方の気持ちがわかるようになってきました。以前は、動画の価値が見いだせなかったけど、整うことの深さに少し気づけるようになった気がします。
「おかえり」が言える夕方の時間
子どもが好きで、学校の先生という職を選びました。
でも、皮肉なことに、自分の子どもに「おかえり」を言う日々は、ほとんどありませんでした。
今は夕方、家で子どもの帰りを待つ時間があります。
「ただいまー」と元気に帰ってきて、驚くほどたくさん話してくれます。
こんなに話す子だったんだな、と気づく日々です。
以前は、「明日の予定は?」「このプリント出した?」という“連絡係”のような会話ばかりだった気がします。
“今日のこと”を聞けるって、こんなにも心が豊かになるんですね。
よく考えれば、子どもが「世話をされる子ども」でいる時間はあと数年。
この時間にしっかり「お母さん」でいられることは、
今の私にとって間違いなく、人生の優先順位の高いことだと思っています。
小さな習慣が、大きな変化に
朝ごはんをゆっくり食べるようになったことは、私の毎日のスタートを変えているように思います。 働いていたころは、慌ただしく卵かけごはんを食べていましたが、最近はアラジンのトースターを購入して美味しいパンとコーヒーで優雅な時間を楽しむようになりました。
働いていた時のようにホテルの高級な朝ごはんではないけれど、満たされる。幸せの価値観ってこんなに変わるものなのかと思っています。
ブログを書くようになって、今自分がどんなことを想っているのか、文章にするから見えてくるようになりました。不安なこともある、気づけたこともある、毎日小さな自分の変化を文字に起こすと、自然と肩の力が抜けていきます。きっと大丈夫、私。自分を信じてぼちぼち頑張っていったらいい、と自分に行ってあげられているような感覚になっています。
夜中に目を覚まさなくなった、この変化は大きいです。退職までは元気というかカラ元気。いつもアドレナリンが最高に出ていたように思います。明日はこれして、〇〇さんの対応はこうしよう、晩ご飯の買い出しは、、、など常に頭の中はフル回転だったので、夜中に何度が目を覚ますことは日常で長年来ていました。でも、退職して1か月経ちましたが、気づけば夜中に起きることがなくなっています。
病院通いがなくなったことも変化の一つです。今までは、何かしらの漢方薬とかお薬を飲んでいて無くなると不安なので病院に行く、病院に行くと待ち時間も長いからまた慌ただしくなる、の繰り返しだったのですが、この1カ月、体調が崩れることが無く、生理痛や更年期予防、肩こりなどの漢方薬もなくなったと同時に飲まなくなりました。そういえば、吹き出物や乾燥などの肌荒れもなくなっています。
ひとつひとつは小さなことかもしれません。
でも、確かに「変わった」と思える自分が、今ここにいます。
「何かを始めなきゃ」と思っていたけれど、
もしかしたら、“変わり始めた自分に気づくこと”こそが、本当のスタートなのかもしれません。
私の朝の癒しの購入したアラジンです。お手頃価格の食パンが高級食パンに変わってくれるので幸せです。

「何かを始めなきゃ」と思っていたけど、
今は“変わり始めた自分に気づくこと”が、大切なスタートなのかもしれません。